実例

ちょっとした視点の変更や工夫を、当社が手掛けた不動産再生の例で挙げてみます。

(従前)
エレベーターの無い3階建の鉄骨ALCビル(築15年)で、もともと一般客を集客する用途でなかったため、 2階・3階に上がるための階段が表通りからは見えない奥まったところにある。
このビルを、一般集客が図れるテナントビルとして、収益性を高め再生したい。
通常一般集客を図るに際し、階段での移動は上下ワンフロアー(地上1階を基準とすると地上2階及び地下1階) までだと言われています。ただし、現在の顧客の心理はより以上に「面倒くさい=行かない」という傾向が強まっています。 エレベーターが無い、という多層階建物は、現在一般客を対象とする商売はききにくいと言うのが常識化しています。
そこで当社が立てたプランは以下の通り。
(従後)
①屋上を庭園化し、3階のテナントは屋上との連動が生かせるものに限定する。(結果的に「託児所」とした。屋上は「園庭」とし、 ビルインの民間託児所には珍しい安全でオープンな園庭付属型となり、エレベーターがないにも関わらず毎日多くの園児が集まる 託児所になった。)
②1階から2階に上がる階段だけを建物外に設置。同時に1階~2階の内部階段は撤去。階段入り口を表通りに振り向け、1階から 2階への導入をスムーズにする。 (結果的に階段に変化が生まれ、3階への登り降りも従前に比べ心理的負担が減少。更に1~2階の 内部階段がなくなったスペースが有効賃貸床に変わり、1階テナント収入が向上した。また、2,3階の集客導入問題も解決した。)
外部階段の設置にはある程度のコストがかかったが、結果的にその移設によって生まれた1階部分の有効スペースで十分な 回収が図れました。

 

不動産再生のページに戻る